竜南ソフトボールクラブは、12月17日、南安倍グランドで行われた第34回静岡市少年ソフトボール協会浅間神社杯の準決勝で、井宮ドジャースと対戦した。
井宮は上位の葵リーグで優勝している各上のチームだ。竜南は、市長杯(4月)と内外杯(5月)で、敗れている。厳しい戦いになりそうだ。
初回、竜南は頼りになる1番2番3番が、井宮のエースに抑え込まれてしまう。
その裏、出鼻をくじかれた。井宮の1番バッターに2塁打を打たれ、直後に3盗を狙い、バントで揺さぶられ、あっという間に1点を奪われる。
この大会、はじめて先制され、追う立場となった。けれども、いまの竜南は簡単に崩れない。声を掛け合い、最小失点でピンチを切り抜けた。
試合は1点を争う緊迫したゲームとなった。
2回、好調井宮エースを打てない竜南は3者凡退に。
すると、竜南エースも負けじと3者連続三振を奪った。
6年生がチームのピンチを救う。
3回裏。
またも井宮の1番バッターに2塁打を打たれた。ノーアウトでランナーが出るピンチ。初回と同じように3盗を狙い、井宮が仕掛けてきた。
竜南の6年生キャプテンであるキャッチャーは冷静だった。ピッチャーの球を捕って直ぐに矢のような送球を放った。6年生のショートが3塁ベース上に滑り込み、ランナータッチアウト!レフトに守っていた6年生もカバーにしっかりと入っていた。何度も繰り返した練習がここで見事に決まる。
堅守で盛り上げると、5年生エースが後続を内野ゴロに打ち捕って、井宮の攻撃の流れを断ちきった。
ピンチのあとにチャンスあり。
4回表。竜南の攻撃。
竜南の攻撃は、2番に入った5年生が
相手を揺さぶりプレッシャーをかけつづけ、
ノーアウトでランナーに出る。
3番5年生のアシストもあって、2盗に成功。
ここで4番の6年生が左打席に立った。
浮足立つ相手に、
初球から積極的に挑んだ
我らが4番の打球は、
レフトへ飛んでいく。
技ありの流し打ちだ。
2塁ランナーが好スタートをきる。
走る!走る!走る!
ベンチのみんなが腕を、
まわす。まわす。まわす。
走れ!走れ!走れ!
ホームインだ。
やったあ、追いついたぞ。
選手たちが、チームが勝つためにやるべきことを、しっかり実行している。迷いがない、ミスを恐れない、勝つんだという気持ちが伝わってくる。竜南の選手たちが頼もしく見えた。
逆転するぞと、今度は竜南が仕掛ける。直後に2盗を狙ったが、惜しくもタッチアウト。相手も負けじと、勢いづく竜南の攻撃を断ちきる。
両者譲らず、1-1の同点で緊迫した状態のまま、試合は終盤を迎える。
5回裏 井宮の攻撃。1アウトのあと、またもや1番に2塁打を打たれた。
足をからめ、何度もバントで揺さぶり、逆転の1点を、とうとう、もぎ取られてしまった。
井宮にも良い選手が多く力のこもるプレーが続く。
竜南の選手たちも負けじとボールを追いかけるが、なかなか次のアウトがとれない、
無情にも制限時間の70分がすぎていく。
主審が集合をかけると、一塁側のベンチ、応援席は静まりかえったが、やがて選手をたたえる声に包まれた。
竜南選手は終了後の整列で唇をかんで、井宮の選手を称えた。
前キャプテンが応援に来てくれていた、選手は嬉しかった。
お母さんお父さん、応援してくれた。感謝の気持ちでいっぱいだ。
これで6年生3選手の公式戦が終わった。
力を出し切れたかな。
あと1歩及ばなかった。
くやしいな。
この仲間との最後の試合だと思うと、
たまらない。
6年生の頬には、涙がつたっていた。
その背中にそっと声をかけた。
「がんばったね」
--そして、。
「おめでとう」
浅間神社杯
堂々、銅メダル。
「ありがとう」
監督、コーチ、選手のみんな、お疲れ様でした。
2017年12月17日 浅間神社杯 準決勝戦 南安倍グランド
チーム名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | total |
竜南 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
井宮 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1× | 2 |
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浅間神社杯について 更新しています。
優勝 東千代田
準優勝 井宮
3位入賞 大谷 竜南
6年生は3月の卒業までチームに残る予定。新チームのサポート、他チームとの合同練習、親子で触れ合う試合、マラソン大会参加など、小学生最後の思い出づくりと次のステージに向けての準備をする。